こう一言で書かれると簡単に聞こえますが、実際は非常に難しいものです。
そして、もう一つ考えておかなくてはならないポイントは
「自分の好み」と「得意分野」は似て非なるもの、ということです。
どういうこと?と思われた方は、働かれている(or働きたい)ならはご自身のお仕事を、
学生さんは得意科目・分野について考えてみてください。
お仕事を選ぶとき、昨今は不況真っただ中なのでどうしても
「職に就けるだけありがたい」と思うところはあるかもしれません。ですが、
どの部署でどのように働くと自分が活きるのか、考えたことはあるはずです。
その時に、例えば「私は人と話すのが好きだから営業しよう」とか
考えることは多いかと思います。でもいざ働いてみると、話し好きだけど
仕事になると話せなくなる、しんどくなる、で苦手に思ってしまうこともあるでしょう。
逆に、普段は寡黙な方が仕事モードになると営業成績ダントツだったり…。
勉強でも、好きな科目と点数が取れる科目は違うこともありますよね。
これらはすべて、「好きなこと」と「得意なこと」にズレがあるんです。
でも、これは至って普通のことです。人間ですしね。そして、この
「好きじゃないけど得意なこと」を自分の武器にする
ことができるかどうかが、特にSMでは重要になってきます。
好きじゃないから身を入れられない、という気持ちはわかるのですが、
相手がいるからこそ成立するのがSMです。
相手が自分の得意分野で喜んでくれる、得意分野にハマってくれる。
得意分野を相手に楽しんでもらうことで得られる信頼というのも、あります。
逆に好きなことは自分だけの時間を使えばいいんです。
特に性癖に関しては、自分が楽しみたいからという思いも強くあるのはよくわかります。
もちろん、好きが高じて得意になることも多いですので、
是非好きなことには力を入れてもらったらとは思うのですが、
意外なところに得意分野があり、それが求められる場面というのも数多くあります。
また、この「得意分野」はプレイ内容に限ったことではありません。
・気遣いが上手である
・顔色や仕草で心理を推察できる
・話すだけで安心感を与えられる
・感じていることを素直に表現できる
などなど、プレイ内容以外のことでも得意要素を挙げることができるわけです。
好きなことに関しては自発的にもさまざま勉強されると思いますから、
ぜひ「何が得意で、それによりどう喜んでもらえるか」を振り返ってみてください。
それが、新しい扉を開ける日がくるかもしれません。
…なんだか自己啓発セミナーみたいな話になりましたが、
SMもある意味自己啓発と密接に関わるようにも思います。
仕事で行き詰った時や進路に悩んだときにも、ぜひ見返してみてください。