縄の種類とメンテナンス

SMと聞いて多くの方が真っ先に思いつくもの、それが縄だと思います。
ここでは縄の種類と選び方、そしてメンテナンスの方法をお話しします。
もちろん、メンテナンスにも流儀のようなものがありますので、
これがすべてではありません。ですが、一般の方でもできるような
簡便で有用な方法を書いてみますので、参考にしてみてください。

まず、縄の種類です。基本的には素材の差です。
・ゴム製の縄
・ナイロン製の縄
・綿縄
・麻縄
あたりが手に入りやすい縄になると思います。
この中で、「縄を初めて手に取る」という方がもし迷われたら、
私は綿縄をおすすめします。
というのも、ゴム製やナイロン製は伸縮性があるものが多いんですね。
最初のうちは力を入れて縄をかけちゃいますので、どうしても締める力が
強くなりすぎる結果、血流を止めてしまうことがあり、事故につながります。
単に「痛かった」「しんどかった」で済めばいいですが、中には血流が止まり
組織への血流がなくなることで「回復できない障害をつくった」という
悲しい結末が訪れることがあります。これだけは絶対に避けなくてはいけません。
医療現場でも、過度の圧迫が継続することで神経損傷が発生する事故には
常に気を付けなければならないと言われています。
そのため、受け手側を傷つけないためにも、伸縮性の乏しい縄を利用することを
お勧めしたいと思います。最初は綿縄、慣れてきたら麻縄が良いでしょう。

ところで、麻縄は痛そうというイメージをお持ちではないでしょうか?
確かに、例えば荷物をくくるために使用されていた麻縄で縛ってしまうと、
めちゃめちゃ痛いと思います。ただその痛い原因は何か?となると
毛羽立ちと硬さの2つになります。
毛羽立ちがあると皮膚に余計なダメージが入ります。
また硬い縄だと組織の負担にばらつきが出て、圧力が強くかかるところが
出てきてしまいます。

しかし、SM用の麻縄は「ジュート麻」と呼ばれる柔らかめの麻を使います。
そのため、縄が当たる組織に均等な力が加わりやすく、また
きちんと毛羽立ちのメンテナンスをしていると、皮膚の負担もかなり和らぎます。
しっかりメンテナンスをして、愛情をかけた縄を使って楽しむのが一番ですね。

縄は身体に直接触れることも多い道具ですので、清潔にしておくことも大切です。
体液も付着しやすいですし、洗うことも大切です。
綿縄は使うごとに洗濯ネットに入れ、洗濯機にかけたあと室内干しをしておきましょう。

麻縄ですが、洗うことも大切ですし、毛羽立ちを処理し柔らかくすることも大事です。
できれば使用後はきちんとハイターなどで手洗いし、消毒をしておくことをおすすめします。
陰干し、室内干しで乾燥させた後、一度指でゆっくり表面を撫でてみてください。
ちょっとチクチクするような細かい毛羽立ちがあると思います。
これを取り除く方法として、一番簡便なのは「焼き切り」です。
コンロを点火し、炎が見えにくくなっているところに縄を通してみてください。
すると、毛羽立ちだけが焼けていくのが見えると思います。
軍手を履いて、焼き切った毛羽立ちを摩擦でこすり取るようにしながら
縄を順番に繰っていくと、手早く綺麗に焼き切れると思います。
最後に、馬油あるいはワセリンを丁寧に塗り込んで、縄にしなりと柔らかさ、艶を与えます。
この作業を行うことで、皮膚に擦れたときの摩擦が最小限になるので
縛るときに不要なダメージを最小限に抑えることができます。
ちなみにですが、この「焼き切り」以降の作業を「鞣し(なめし)」といいます。

最近はカラフルな縄が多く売られています。
最初から鞣してくれてる商品も出てきていますので、使いやすくなりました。
ぜひ、My縄をご購入いただき、鞣して手に馴染ませ、
大切に育てた愛着のある縄で、SMを楽しんでくださいね♪

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